2021年02月05日
phytoncideってなぁに?

Phytoncide(フィトンチッド)は植物が持っている揮発性の機能成分のことです。
Phyto=植物 Cide=殺す
1930年頃、ロシア(旧ソ連)のトーキン博士が研究を始めました。なのでロシア語の造語です。
植物を傷つけるとその周囲にいる細菌などが死んでしまう現象を発見しました。
シラカバやカシ、オレンジの樹の葉、トドマツの針葉、ワサビの地下茎、その他、植物の実を採取してきて、それらを細かく切り刻んで、
そこから数ミリ、数センチ離れたところにアメーバや滴虫類などの微生物(水滴の中に含んでおく)を置くと、数分~20分で全て死んでしまう。
そんな実験から始めたそうです。
動くことができない植物は、紫外線による酸化、葉や実を食べる微生物や虫などの外敵から身を守る為に、抗酸化能力を持ったり、毒を出したり。成長に邪魔な他の草木を阻害したり。種が地面に落ちても腐りにくくしたり。
※コメの糠に抗酸化作用があるのは腐らないようにする為で、その機能を応用したのが米糠化粧水です。
また、自分たちが生きている場所(森林)を守る為に、それぞれが協力しあって空気環境を浄化しているようです。森に行くと清々しいと感じるのは植物たちのおかげです。
でも、初めはよく解らなかったんだと思います。
日本では神山恵三さんという学者が広めたようで、1980年にトーキン博士と一緒に本を書いておられます。(共著「植物の不思議な力=フィトンチッド」より)
多分ですが… 世界大戦やその後の冷戦で、研究が世界中に広まるのがかなり遅れたのだと思います。
現在では、世界中で研究が進み、たくさんの機能成分が発見、解明されています。また、今後も発見されるでしょう。
・リラックス効果(森林浴)
・抗酸化
・殺菌
・消臭
また、食べてカラダに取り入れることで、生きるのに必要な成分や健康を促すのに役立っています。
スゴイことに、
私たちのご先祖様は、ず~っと前からフィトンチッドを生活に活かしてきました。食品を葉っぱで包むと腐りにくく長持ちすることや、染料として衣類を染めると虫が来なくなることなど…。薬もそうですね。
いろんな植物に、それぞれの機能成分。それを応用したもの…
次の機会に、ご紹介してみたいと思います。
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